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週5で本屋に行く日記

土日出勤の書店員♀好きな哲学者はアラン(幸福論)好きなお菓子はグリーン豆

若い人にも読んでほしい佐藤愛子さんの「九十歳何がめでたい」

おすすめ本

表紙がかわいい。


今年エッセイ部門で確実に一番売れたであろう本書。発売されてから既に4ヶ月程経ってますが未だに売り上げランキングに食い込んでいます。

売れる本には売れる理由があります。有名な著者さんの新刊だから、テレビで紹介されたから、映像作品の原作だから、中吊り広告がされたから、書店の目立った場所に置いてあるから、などなどと、まあ様々な要因が複合されているんですが、

「九十歳、何がめでたい。」がベストセラーになった大きな理由はクチコミでございました。
「友達に(親に、娘に、町内会で、)面白いわよ〜っておすすめされたんだけど」とのお問い合わせを何度されたか、もはや思い出せません。
特にご年配の方を中心に売れてる商品って何故売れたかが分かりやすいです。検索機とか使わずお客さんが店員に直接問い合わせてくれるから!ありがたいです。
本のタイトルは覚えてきてほしいけど笑


カバーを取ってもかわいいんだなあ。

まず、この本ものすご〜〜〜く読みやすかったです。文字が大きく、少し難しい漢字にはルビが振ってありますし(暢気とか、蝋燭とか)だいたい7.8ページ区切りの短編エッセイですので、まとまった時間がなくても読めます。

内容は、昔の思い出話や、怒り、体の不調、と羅列してみるとなんとも苦々しい感じになりますけど、嫌味がなく有無を言わさず日々の出来事を一刀両断していく姿は痛快です。
ご年配の方はあるあるネタが満載でしょうし、若い方にも共感出来る事が多い上にこんな事ってあるの!?という新鮮な驚きも感じられるでしょう。

始終お怒りになりつつも、どうしようもない事をどうしようもない事として受け入れ、めげない姿勢は若い人には無い強さだな。と感じました。
おじいちゃん、おばあちゃんを少し身近に、そして頼もしく感じられるエッセイです。

個人的には「一生意志を曲げない覚悟」ではなく「永い年月の間にやがてくるかもしれない失意の事態に対する覚悟」が必要だという言葉がとても心に残りました。

とにかく笑えてスカッとする。生きる元気が湧いてくる。これが人にオススメしたくなる理由だなあ。

九十歳。何がめでたい

九十歳。何がめでたい



本日の「本の豆知識!」
佐藤愛子先生はなんと20年間に渡り年賀状に、お孫さんとコスプレした写真を載せるというなんともお茶目な事を行っていました笑

こちらにお写真が
娘が語る母 「バカバカしさに家族は20年耐えました」佐藤愛子が孫と贈る驚天動地の年賀状 『孫と私の小さな歴史』 (佐藤愛子 著)|エッセイ|杉山 響子|本の話WEB
もっと真面目にふざけなさい!って、そんなことおばあちゃんが言う?!最高です。